バドワイザーばかり飲んでいる老人
ようこそ砂漠cafeへ
静天凪(せいてん なぎ)です。
砂漠にも花は咲きます。
ただし、やわな花の種では咲きません。
メトロポリスの方角から風に乗って飛んできたタンポポの種子なら
ある緑色の穏やかな朝にcafeの建っている地面に咲くこともあるのです。
私「君たちはいつ咲いたの?」
タンポポ1「もう何日も前の雨の日の朝に」
タンポポ2「暗い朝に。雨のあとに」
タンポポ1「雨はすぐやんだわ」
タンポポ2「うん。すぐやんだわ」
タンポポ1「お日さまが眩しくて、わたしたちすぐに咲いたの」
私「どこから来たの?」
タンポポ1「おじいさんのところから」
タンポポ1 「おじいさんはいつもビールを飲んでいるの」
タンポポ2 「いつも飲んでいるのよ。赤と白のやつ」
私「赤と白?バドワイザーかな?おじいさんはどこに住んでるの?」
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タンポポ1「このcafeよりもずっと向こう」
タンポポ2「わたしたち風にのって飛んできたのよ」
タンポポ1「おじいさんいつも砂漠を眺めてた」
タンポポ2「一日中砂漠を眺めてたね」
タンポポ1「たくさんビールをのんでた」
タンポポ2「夕方にはおじいさんの椅子の下にいっぱい缶がころがってた」
私「おじいさんは椅子を外に出して砂漠を眺めていたんだね」
タンポポ1「お日さまがとってもまぶしかった夏の日に、娘さんが来た」
タンポポ2「可愛らしいひとだったね。」
タンポポ1「コロのついた大きなかばんを引きずってメトロポリスのずっと向こうからいくつも電車を乗り継いで、砂漠からは歩いてきたのよ」
タンポポ2「どうしてるのかなって思ってって言ってた」
私「コロのついたかばん?スーツケースかな?娘さんはいつまでいたの?」
タンポポ1「次の日には帰ったわ。」
タンポポ2「コーヒーが飲める場所を探してた」
タンポポ1「今なら教えてあげれるのに」
タンポポ2「今なら教えてあげれるのに」
私「いつか教えてあげて。おじいさんと二人で来てほしいから」
タンポポ1「また綿帽子になったら飛んでいこう」
タンポポ2「そうね。おじいさんに教えてあげよう」